僕は生徒に恋をした
「―――何?」

「何じゃないよ。
何で山田と一緒にいるんだよ。
卒業したからって、さっそく手ぇ出してんじゃないだろうな」

「分かってるなら邪魔するな」

俺は素っ気なく、切るぞ、と続けた。

「ちょっ、佐々ちゃん…」

俺は彼の言葉を最後まで聞かず電話を切る。

「切っちゃったの?」

山田は笑いながら、俺から携帯電話を受け取った。

「みんな待ってるんだろ、行っておいで」

俺が言うと山田は驚いた顔をした。

「もっと引き止められるかと思った」

「これ以上手を出すと、歯止めが効かなくなりそうだから」

今まであれだけ我慢したんだ。
まるで中学生か高校生のようで恥ずかしいけど、山田が側にいてこれ以上耐える自信がない。
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