僕は生徒に恋をした
俺たち教師は夜まで各自で過ごし、祭りが一通り落ち着く20時頃、高校に集合して向かうことになっている。

一学期が終わってホッとしたせいか、家に帰ってまどろんでいるうちに気付けばもう集合時間になっていた。

俺は慌てて自転車で高校へ向い、どうにか20時を回る前に到着できた。

それでも俺が着いたのが一番最後だったようで、他の先生方はすでに見回りに向かったようだった。

「お待たせしました」

一人で待っていた手嶋先生に頭を下げる。

「組み合わせも変わってしまってすみません」

「いや、俺も苦手だから都合がいい」

そう言って手嶋先生は苦笑する。
どうやら林原からペア交換を言い出したのはバレているようだ。
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