灰色のマハ--The Lord of soldiers--
ガルンの憂鬱
**ガルンの憂鬱**
その日ガルンは1日中ご機嫌ななめだった。
発端は、1週間後の15歳の誕生日に着る衣装だった。
「どうして赤じゃだめなの?
みんなこの日は好きな色を着ていいんじゃなかったの?!」
15歳の誕生日は成人の日でもある。
一人前と認めるあかしとして、女の子ならその日の装いに関しては本人の意思が尊重されるのがならいだ。
ガルンは小さいころからずっと、この日には大好きな真紅を着ようと心に決めていた。
それなのに、だ。
「決まりなのよ。リュード家の女は、赤を着てはいけないの。
小さいころから何度も言ってきたでしょう。」
今にも泣きだしそうに顔をくしゃくしゃにしたガルンを前に、母のエリザは困りはててため息をついた。
その日ガルンは1日中ご機嫌ななめだった。
発端は、1週間後の15歳の誕生日に着る衣装だった。
「どうして赤じゃだめなの?
みんなこの日は好きな色を着ていいんじゃなかったの?!」
15歳の誕生日は成人の日でもある。
一人前と認めるあかしとして、女の子ならその日の装いに関しては本人の意思が尊重されるのがならいだ。
ガルンは小さいころからずっと、この日には大好きな真紅を着ようと心に決めていた。
それなのに、だ。
「決まりなのよ。リュード家の女は、赤を着てはいけないの。
小さいころから何度も言ってきたでしょう。」
今にも泣きだしそうに顔をくしゃくしゃにしたガルンを前に、母のエリザは困りはててため息をついた。