敏腕秘書の甘い罠【Honey*TRAP!! 番外編】
だけどその後すぐ、少し
だけ悔しそうに、こう呟いた。



「いつもだったら、そう
簡単には寝かせねぇ……
って言うとこなんだけどな。

オレの一番の試練は、
安定期に入るまでお前を
抱けないってことか……」



「柊―――もうっ」



あながち冗談とも思えない
から、タチが悪い。



「バカなこと言ってないで。

ちゃんと大切にしてよ」



あたしも、あたしの中に
宿る、小さな命も。



「……わかってるよ。当然だろ」



いつの間にか、柊弥の顔
からは冗談めいた表情は
一切消えていた。


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