敏腕秘書の甘い罠【Honey*TRAP!! 番外編】
柊弥はあたしの右腕を掴むと、
グイッと引き寄せて距離を
詰めた。


そして、至近距離から
あたしを見下ろし、真剣な顔で、



「もうしばらく待とうかと
思ってたけど……やっぱ
できねーわ。

お前、明らかに様子が
おかしいじゃねーか。
倒れるような立ちくらみ
なんて、今までしたこと
ないだろ」



(……………っ)



内心では心臓がギュッと
握られたみたいにドキンとする。



でも表面上は精一杯の平静を
装って、『そうだっけ?』
と答えた。


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