敏腕秘書の甘い罠【Honey*TRAP!! 番外編】
「家族が、また増えるんだな」



強くあたしを抱いたまま、
柊弥がそっと囁いた。



「うん……そうだね」



ほんの一年前までは家族と
呼べる相手なんて一人も
いなかったあたしに、
柊弥のおかげでまた、
家族ができる。



「秘書を辞めても、お前が
オレの一生のパートナーで
あることには、なんら
変わりなんてないんだ。

今まで以上に一緒にいて、
幸せになればいい。

――今度は、三人で」



「柊弥………!」



温かな声に、涙が出て
しまいそうだ。


_
< 98 / 111 >

この作品をシェア

pagetop