梶裕貴の憂鬱
川島は、満面の笑顔で
何度も嬉しそうに頷いていた。
そして、僕も
笑顔で微笑みかえした。
そのあと、ウチへ帰ると…
…バシッ‼…
「痛ッ…‼」
初めて親にぶたれた。
「お前は…‼…俺の会社を継げず…声優なんて、甘ったるい職業に就きたいというのかっ!?…怒」
親父は怒りで震えながら言った。
「…僕だって…夢があるんだ…なりたいものがあるんだ…。」
僕はぶたれた頬を片手で抑え、
うつむきながらいった。
「....!!...」
「僕はいつだって、アンタらのいいなりだった…。でも、いままでの僕はそれでもよかったかもしれない…。だって,それは、目指すモノがなかったから。興味がもてるものが無かったから。。。だけど、、、僕はやっとそれを見つけることができた…」
僕はふうっと息を吸い込み…