☆ 女芸人とアイドル ☆

「タダで泊めてもらうわけにいかねーし」

「そんなケチなこと言わないよ。数日前まで一緒に住んでた仲じゃん」

「…」


俺は最後の一品をテーブルの上に置いて、椅子に掛けてあったジャケットを掴む。


「亮介は食べないの?」

「俺は作りながら摘まんだから。じゃあな」

「何か怒ってる?」

雪乃の言葉に俺はゆっくりと振り返る。

「昨夜はごめんね。ご飯誘っといてベロンベロンに酔っ払って」

「別にいいよ。だけど」

「?」

< 189 / 308 >

この作品をシェア

pagetop