☆ 女芸人とアイドル ☆
「タダで泊めてもらうわけにいかねーし」
「そんなケチなこと言わないよ。数日前まで一緒に住んでた仲じゃん」
「…」
俺は最後の一品をテーブルの上に置いて、椅子に掛けてあったジャケットを掴む。
「亮介は食べないの?」
「俺は作りながら摘まんだから。じゃあな」
「何か怒ってる?」
雪乃の言葉に俺はゆっくりと振り返る。
「昨夜はごめんね。ご飯誘っといてベロンベロンに酔っ払って」
「別にいいよ。だけど」
「?」