☆ 女芸人とアイドル ☆
何でそんな真面目な顔で、俺に向かって告白してんだよ?
そんなことは本人に言ってやれって。
「一方的なわけないじゃん」
俺はボソッとそう呟く。
「言っただろ? 雪乃はずっと兄貴に憧れてたんだよ」
「うーん。でも それは恋愛感情じゃないような気がしてさ」
「ん?」
「一緒にいても " プロデューサー " としか見られてないような気がする」
珍しく弱腰な兄貴。
俺は彼の背中をバシッと叩いた。