☆ 女芸人とアイドル ☆
帽子を深く被ったいかにもキザな男。
どこかで見覚えのあるシルエットだと思ったら、まさか自分の兄だったとは!!
「何ボーッとしてんの? もみくちゃにされっぞ」
「あ、ああ」
俺は渋々 車へ乗り込む。
「大変ですね、アイドルも」
兄貴は少し苦笑しながらハンドルを握る。
そのセリフ最近誰かにも言われたような…。
「そっちも調子いいみたいじゃん。敏腕プロデューサーさん」
「ん?」