☆ 女芸人とアイドル ☆

俺が優衣を睨みつけたのと同時に、彼女の携帯が鳴り響く。


「…はい。今? どうしてもですかぁ? 分かりました」


不機嫌そうに電話を切った優衣。

口を尖らせながら俺のほうを見る。

「マネージャーから呼び出されちゃった」

「じゃあ早く行けよ」

「ごめんね亮介君。今日は諦めて?」

「俺が誘ったみたいな言い方すんなよ」

「違ったっけ?」

「違う」

「まあいいや、また今度ね。雪乃さんもまた!」

「あ、うん」


< 233 / 308 >

この作品をシェア

pagetop