☆ 女芸人とアイドル ☆
俺が優衣を睨みつけたのと同時に、彼女の携帯が鳴り響く。
「…はい。今? どうしてもですかぁ? 分かりました」
不機嫌そうに電話を切った優衣。
口を尖らせながら俺のほうを見る。
「マネージャーから呼び出されちゃった」
「じゃあ早く行けよ」
「ごめんね亮介君。今日は諦めて?」
「俺が誘ったみたいな言い方すんなよ」
「違ったっけ?」
「違う」
「まあいいや、また今度ね。雪乃さんもまた!」
「あ、うん」