☆ 女芸人とアイドル ☆
「今ノリに乗ってる青山 亮介の熱愛報道だもん」
「めんどくせぇ」
「まーたそういうことを…。あ、そうだこれ」
「ん?」
俺は優が差し出した紙袋を受け取る。
「女優の佐伯さんから」
「俺に?」
「さっき楽屋まで挨拶に来てくれてさ。それを亮介君に渡しといてって」
「ふーん」
「何で亮介ばっかそんなモテるわけ?」
優は不満そうに口を尖らせる。
「よく言うよ。優だって山ほどファンいるじゃん」
「でも俺の場合リアルなのはないんだよ。お前みたく業界人にモテないし」
「…」
「亮介は女優やモデルに人気ありすぎなんだよ。羨ましすぎる」