☆ 女芸人とアイドル ☆
『この間 雪乃ちゃんに会った時、言ったんだよ。" 亮介のこと好きなら告っちゃえば? アイツもきっと雪乃ちゃんのこと好きだろうから " って』
「…」
『そしたら雪乃ちゃん笑い飛ばしてた。 " まっさか~! 亮介が私のこと好きなわけないじゃないですか? 私じゃ釣り合いません" って』
「…」
『2人揃って鈍感で不器用すぎなんだよ、お前ら。イライラする!』
「兄貴。本当に雪乃は俺を?」
俺は自信なさ気に携帯電話を握り締める。
『バーカ。スーパーアイドル・青山 亮介が何言ってんだよ』
「…」
『気づいてないのは本人たちだけだよ。自信持てよ』
「兄貴…」
電話を切った俺は、勢いよく椅子から立ち上がる。