☆ 女芸人とアイドル ☆
「本当は一刻も早くキスしたいんじゃないの~?」
雪乃はニヤニヤしながらソファから立ち上がる。
「どうなの? 亮介君。ねぇねぇ?」
「…」
雪乃のこんないつもの冗談も、何故か今日は無性にイライラする。
何でだろう?
さっき兄貴といるのを見てから…。
「雪乃は何でこんな仕事受けたわけ?」
「え?」
「こんな意味不明な仕事、お前が断ってくれれば俺も巻き込まれなかったのに」
「それはまあ、やっぱり芸人魂かな?」