死神と少女の恋物語
カラン。
ドアベルがなる。

「いらっしゃい」

愛想の欠片のない声がした。
でも俺はこの店がとても気にいっている。
いや、俺だけでなくライやほかの常連客もそうだろ。

ここ「moon」のマスターは愛想はないが、人情に厚く、客にあわせていい酒を造ってくれる。

「マスターひさしぶりっ」

「どうも。ライさん。リュウさんもお久しぶりです。」

「ああ。久しぶりだなマスター」

「今日は何にしますか?」

「俺はマスターのおすすめで。リュウは?」

「ああ。俺もそうする。」

「かしこまりました。」
< 47 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop