追憶〜逢いたい人へ〜
少し高台にあるあの場所の柵をベンチがわりに座って、来る途中で買ったミルクティを飲んだ。
あぁ…
喉渇いたときに飲むものじゃないなぁ……
違うのにすればよかった…
少し後悔した……
誕生日、一人で見る夕日はなんだか寂しくみえる…
誕生日は勇が必ず一緒だったし…
受験で大変だった三年の時だって、
『息抜きだ!』
って言ってわざわざ迎えに来てくれたっけ…
私はそんな素敵な人を振ろうとしてたんだ…
なのに、会いたいと思ってるなんて…
なんて厚かましいやつ…
足掻いても、もう手の届かない人なのに……
会えないと分かっているのに会いたい……
ふと、無性に孝雄に話を聞いてもらいたくなった……
きっと孝雄なら、
『それが好きってことだろ!』
って言うんだろうな……
そう考えてたらなんか可笑しくなって、笑えた……。