追憶〜逢いたい人へ〜

クリスマスの次の日。



私は別れを決意した。





勇と交わしたあの約束…




私はあの場所に向かって自転車をゆっくりこいだ。




もう、この道は二度と通らない…。



もう、あの場所に行くこともしない……



今日が最後なんだ……。






私はあの場所に着いてからいつものように、柵に腰掛け、勇が来るのを待った…




冬の海は寒いけど空気が澄んでいて綺麗……。




来る途中に買った温かいミルクティがどんどん温くなっていく…。





勇はまだ来ない……




温くなっていくミルクティを飲みながら、後ろからいつものように聞き慣れた声が聞こえるのを待っていた…。







< 134 / 297 >

この作品をシェア

pagetop