追憶〜逢いたい人へ〜
クリスマスの次の日。
私は別れを決意した。
勇と交わしたあの約束…
私はあの場所に向かって自転車をゆっくりこいだ。
もう、この道は二度と通らない…。
もう、あの場所に行くこともしない……
今日が最後なんだ……。
私はあの場所に着いてからいつものように、柵に腰掛け、勇が来るのを待った…
冬の海は寒いけど空気が澄んでいて綺麗……。
来る途中に買った温かいミルクティがどんどん温くなっていく…。
勇はまだ来ない……
温くなっていくミルクティを飲みながら、後ろからいつものように聞き慣れた声が聞こえるのを待っていた…。