追憶〜逢いたい人へ〜
力が入らない…



もう恐怖でいっぱいになった。



その男は、全力で拒否する私に、


『抵抗しないほうがいい…僕は君に痛いことはしたくないんだ…。…楽しいことをしよう……』


そう言って不気味な笑みを浮かべた…。



その不気味な笑みの口元を見て、血の気がひいた…



ヤバい……



犯される…………







そう思って、私は渾身の力で男を突き飛ばし、車から離れた…






でも、足が縺れて道に倒れた。





助けを呼びたくても、声が出ない…



恐怖で…



頭が真っ白………





男が近づいてくる…





後退りをするけど…




私の腕を掴み、再度車の方に引きずられる…








もうダメだ……………






諦めかけたとき、私を呼ぶ声がした…







聞きなれた声が……








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