追憶〜逢いたい人へ〜

『なんでもう少し待ってなかったんだよ!…ぁあー!焦ったぁーー!!!!………警察呼んだから。』


そう言った直後、パトカーの音が聞こえた…


二人の警官がパトカーから降りてきた。


優しく声をかけてくれた…



孝雄が軽く事情を説明する。




さっきまで誰もいなかったのに…

パトカーの回りには人だかりができていた。




それを見て、ゾッとした。



こんなに人がいるならなんで襲われそうになったとき誰も助けてくれなかったんだろう…




この世の中、自分の身は自分で守らなくちゃならないのか…って痛感した…




『とりあえず、署の方まで来てくれるかな…?』


中年の警官が優しく私に言った。


頷いた私は孝雄に促され、パトカーに乗り込んだ。




どうやら孝雄にも来てもらわなくてはならないようだ…



申し訳なかった……





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