追憶〜逢いたい人へ〜

それからストーカー男は、暫く行動を起こさなかったが、私が孝雄と再会したことを知り、どんどん仲を深めていく私達に焦り、行動を起こしたのだった……




私を殺したり、傷つけたかった訳じゃなく、ただ、自分の部屋に連れて行って一緒に生活したかったと自供した…。




…監禁じゃん……



そのことを聞いた時、血の気が引いて、頭が真っ白になった……。





そして、孝雄に会いたかった…



震えが止まらなくて…




孝雄に抱き締めてもらいたかった…





孝雄に会いたい……





私はまだ送り迎えすると言ってくれた母さんを振り切り、逮捕の次の日から一人で学校へ行くことに決めた。



だって、少し早く家を出て、孝雄をあの大きな木の下の待ち合わせの場所で待っていたかったから……。








< 161 / 297 >

この作品をシェア

pagetop