追憶〜逢いたい人へ〜
焦ってしまった…。


『そうだった。でっ…でもそんなの私が嬉しいだけでお礼になってないよ…』


『ごちゃごちゃうるさい!』


孝雄はまだ顔が赤い…


半分怒って、半分照れ隠し…


そういうことはすぐに分かる……


可笑しくて笑ってしまった。


真っ赤のままムッとしてる孝雄は、


『なんだよ…!どうするんだ?』


『孝雄がいいなら、お言葉に甘えて祝ってもらいます。』


と素直に言った。



孝雄は素直に言った私に満足したのか、優しく笑って頭を撫でた。


『了解…。』



撫でてくれた手はいつの間にか私の手を握っていた。



孝雄の顔はもっと真っ赤になってる…。




そんな孝雄を見て、胸が熱くなった…。



……孝雄…



大好きだよ…………





心の中で何度も…


…何度も呟いた……。







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