追憶〜逢いたい人へ〜
気持ちを切り替えて玄関を出た。



少し歩くと、孝雄が待っていた。



私に気が付くと、

『おぅ…。』


と手をあげた…。



『ごめん。待った?』


…って恋人との待ち合わせみたいじゃん…



なんか嬉しさと恥ずかしさが込み上げてきて…顔、見れない…




私をマジマジ見た孝雄は、


『…私服、久しぶりに見たけど…』



言葉に詰まっている…




『なっ何?…なんか変?』



私は慌てて身形を確認した……。



『いや…。変わったなって思って…。』



マジマジ見られて恥ずかしくて…言葉が出てこない…


俯いてしまった私に気付いた孝雄は、



『いや〜っ!いい意味で変わったなって思っただけだから…』



…んっ???それは誉めてくれたのか???





でも、孝雄のあんな慌てた顔…


あまり見たことない…



超貴重かも……。





孝雄は首から耳まで真っ赤になっていた。









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