追憶〜逢いたい人へ〜

『千代の夢は何?』


孝雄にそう聞かれた時、何も答えられなかった…



そんな私を孝雄はどう思ったんだろう…



『ゆっくり見つけたらいい…』


そう孝雄は笑って言ってくれたけど……



夢もないのか…って呆れられただろうか…





“ずっと一緒にいたい”


そう言ったら、孝雄はどんな顔をするんだろう…


きっと、困った顔をするんだろうな……





私は孝雄の隣にいて大丈夫かな……?



迷惑かけてない?


邪魔になってない…?



隣にいてもいいんだよね?



そう孝雄に聞きたい…



でも聞けない……。






聞いてしまえば物の5分で片がつくのに…



分かってるけど聞けない…



分からないから聞きたい…



私は、未だこの想いと格闘中で…なかなか抜け出せそうになかった…。








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