追憶〜逢いたい人へ〜
写真屋さんは、


『彼氏できたのかい?いいねぇ…。これサービス…』


ニコッと笑いながら、売り物のミニアルバムを二冊、写真と一緒に袋に入れてくれた…。



この写真屋さんは古くからあって、私はここの常連だった…。


『ありがとう!また来るね。』


そう言ってお金を支払い、店を出た。





外はもう夕焼け色に染まっている…。



風がかなり冷たい……。



こんなきれいな夕焼け空を見上げると、やっぱり勇の背中を思い出す…。



そして勇を思い出すと、必ず感じる“ズキッ”とする胸の痛み…



やっぱりまだ勇への想いが絶ちきれないでいる…



ちゃんと終われなかったという思いが…


“後悔”として心に残っていることを痛感していた…







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