追憶〜逢いたい人へ〜

『ちゃんと写真渡したよ…』


てっちゃんは悲しそうに笑った。


『…ありがとう。てっちゃんのお陰…。』



『…孝雄…。嬉しそうだったぞ。』


てっちゃんのその言葉に、私はまた涙が溢れた…。


溢れすぎて…涙腺は壊れてしまった…



『“…ありがとう。千代の隣にいてやれなくて、約束守れなくてごめん”って伝えてくれ…って……。』



孝雄の伝言を聞いて私は気付いた…。



ほんとにもう孝雄には会えない…



その“ごめん”の一言で孝雄と私の恋は終わった…




何も言えず…何も伝えず…



ただ後悔だけを残して…




……終わった………。













< 223 / 297 >

この作品をシェア

pagetop