追憶〜逢いたい人へ〜
『ちゃんと写真渡したよ…』
てっちゃんは悲しそうに笑った。
『…ありがとう。てっちゃんのお陰…。』
『…孝雄…。嬉しそうだったぞ。』
てっちゃんのその言葉に、私はまた涙が溢れた…。
溢れすぎて…涙腺は壊れてしまった…
『“…ありがとう。千代の隣にいてやれなくて、約束守れなくてごめん”って伝えてくれ…って……。』
孝雄の伝言を聞いて私は気付いた…。
ほんとにもう孝雄には会えない…
その“ごめん”の一言で孝雄と私の恋は終わった…
何も言えず…何も伝えず…
ただ後悔だけを残して…
……終わった………。