追憶〜逢いたい人へ〜

でも、この子のお陰で私は笑うことができた…。


『もう大丈夫!…ねぇ…、名前、何て言うの?』

『みいちゃん…五歳だよ!』


みいちゃんは、私が笑ったことで潜めていた眉が下がった。

満面のかわいい笑顔…


胸が“キュン”とする…



『…ありがとう。みいちゃん!』


お礼を言って、帰ろうとしたとき、みいちゃんが、


『ねぇ…遊ぼ!悲しいのなくなるよ!』


私の手を引いてくれた。






引いてくれた小さな手が温かくて…



私の心をじんわり暖めてくれるようだった…







みいちゃんとの出逢いが私の運命を変えた。


大袈裟かもしれないけど、人生の転機だ……




…“保育士になりたい”



…そう思ったんだ……







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