追憶〜逢いたい人へ〜
“保育士になる”
そう決めてから、私は片っ端から、保育課のある短大の資料を集めた。
進路希望書がまだ白紙だった私は進路指導の先生に呼び出された。
『私、短大を受験します。』
キッパリ言った。
驚いた先生は、
『お前は大学行ける実力があるんだぞ。』
なんて言われたけど、
『保育士になりたいんです。』
『教育学部のある大学にしたらどうだ?』
どうしても大学を進める先生に、
『4年も大学行ってられません。2年で充分です。』
私は言い切った。
そして、
『この短大を推薦してください…。』
資料を先生に渡した。
『…ここは…少人数性で難しいとこだぞ…やっぱり大学のほうが…』
なんて言っていた。