追憶〜逢いたい人へ〜

『なんで、そう思う?』



『……。』


私は、あの事件を思い出していた…



『なんだよ…。ちゃんと言えって!』


『…勇はやっぱり芸能人だから…。』


『……だから?』



『…私のこと、週刊誌にバレそうになったでしょ?』


勇はびっくりして車を停めた…。


驚いた顔で私の顔を見た…


『なんで知ってんだよ…。千代んとこには週刊誌のやつらを行かさないようにしたはずなのに…もしかして…』



『違うよ!来なかったよ。来たのは……』


まだあの事件を思い出すと体が少し震えてしまう…



震えている私の手をそっと包んでくれた…



『なにかあったのか?頼むから教えて…』


辛そうな顔の勇を見て、私は話そうと思った…。

…いや……話さなきゃいけない気がした…。




ストーカーされていたこと…襲われそうになったこと…孝雄に助けてもらったこと……


あと…


その男が勇と私を別れさせるために週刊誌に売ろうとしていたこと………






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