追憶〜逢いたい人へ〜

『…勇はずっと輝いていてね…。勇がずっと輝いて頑張ってくれてるのを見ているだけで私は充分支えられてる…だから約束して!』

『…約束?』


『…ずっと芸能界で頑張ってて!ずっと輝いた勇を見せて…』



『…その約束なら守れる自信あるよ!』


私の大好きだった笑顔で答えてくれた…。



そして、


『後ろの席にある袋取って!』

勇がバックミラーをチラッと見た。


後ろを見ると、小さな紙袋があった。


私はそれを取ると、

『それ…千代のために前に買っていたんだ。いつか会えたら渡そうと思ってた。開けてみて…』


私は戸惑いながら紙袋からきれいに包装されている長細い箱を開けた。


そこには、赤ちゃんもつけられないようなかわいいリングが二つついたネックレスだった。


リングにはダイヤと私の誕生石のペリドットがついている…



…きれい……かわいい…



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