追憶〜逢いたい人へ〜
切った後…胸が痛む…



すぐにまた電子音が響いた…


“ビクッ”となりながらも、画面に視線を落とす…




また涼太君だった…



出る気になれなくて留守電に切り替えた…




静まりかえる部屋…



そしてまた響く…



また留守電にする…



そして、電源を切った…。










…孝雄……


なんなんだろう…これは…


まだ知り合ってあまり時間がたってないのに…



おかしいよ…



孝雄……助けて………










私は会えるはずのない孝雄にまだ救いを求めてる…





前に進み出している恋に…


戸惑って…


戸惑って……



立ち止まってしまう……






だって…孝雄はどんな時でも私を守ってくれたから…




“孝雄が守ってくれる”




私の中でそうインプットされちゃってるんだもん…






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