追憶〜逢いたい人へ〜

みんな口々に、

“面倒臭い”

“照れる”


なんて言ってたけど、案外乗り気……


顔が嬉しそう………。


何だかんだ言いながら一ヶ所に集まった。



変なポーズをとる子…

座ってる子…

立ってる子…


各々、自由にカメラの前にいた。


私は控え目に端に立った。

隣には牧野と麻美…。



ふと、肩に何かが触れた。


“ビクッ”として後ろを振り向くと、孝雄がいる…。


私の両肩に孝雄の手が乗せてあって、孝雄の吐息が聞こえるくらい顔が近かった……。


『えっ………』

…なんで孝雄がここに……

って言おうとしたのに声が出ない…



その瞬間、

“カシャッ”

カメラのシャッターが降りた……。



『じゃあ、次は今と違う感じで……』


って、白倉先生!!

お前はプロカメラマンかいっ!!!!


心の中で突っ込んでみた。
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