追憶〜逢いたい人へ〜
それだけ言った勇は、他の席に行ってしまった。
少しホッとする私……
…おいおい…、
どーするんだ、私………
あっ!そうだ!
これは何かの間違いだ…。
周りに触発されて、たまたま隣にいた私に冗談を言っただけ…。
そう思おう……。
心臓が痛いくらいバクバクして、精神的に滅入ってたことと、昨日の夜なかなか眠れなかったこともあって、バスの心地よい揺れのお陰で数分で眠りに落ちた………。
どれくらい、時間がたったのか………。
ふと目を覚ました私の心臓は、またしても休息することはなかった…。
何故か隣には孝雄がいて、私は孝雄の肩にもたれ掛かるように寝ていたのだった…。