追憶〜逢いたい人へ〜
夏休み…
期末テストが終わって夏休みになった…。
夏休みはみんな部活で忙しかった…。
お陰であれからなんにも起こらなかった。
あれはやっぱり夢だったんじゃないか…とさえ思う。
でも、たっちゃんも見る目がないよ……。
こんなかわいくも、美人でもない、なんの取り柄もない私なんかを……。
ましてや、勇までもが私と付き合いたいなんて…。
本気だったら、トチ狂ったとしか思えない……。
あり得ない…。
返事をしたら、
『本気にしたの?』
って笑われるだけ…。
勇のあの告白はなかったことにしよう…。
…問題は、たっちゃん。
たっちゃんのことは大好きだ。
抱き締められたとき正直嫌じゃなかった…。
孝雄の、
『抱き締められて、嫌じゃなかったら付き合え!』
って言葉を思い出す…。
果たして本当にそうなのか…??
そもそも、私は誰が好きなんだろう……。