追憶〜逢いたい人へ〜
そう思ったとき、やっぱり勇の顔が浮かんだ…。
さめていたとはいえ、ずっと見てきたし、想ってきたから…。
そうだ!今日は数学の塾の日。
孝雄に相談しよう…。
部活が終わった。
今日は体育館の鍵当番だったから職員室に鍵を渡しに行った。
一人、ヘトヘトになりながらグラウンドの横の道を歩く…。
グラウンドでは、まだ野球部もサッカー部もやっていた。
相変わらず、野球部はギャラリーに囲まれている…。
勇と目があった気がしたけど、遠かったし、気にせず帰ろうとした…。
だけど……、
『お〜!千代〜!今帰り?待っててよ?俺ももう終わるから…。』
こんなギャラリーがいる中で、勇は大声で私に向かって叫んでいる……。
ヤバい!!!!!!
ギャラリーの視線が刺さる……………!!!!!!