追憶〜逢いたい人へ〜
勇の男らしい広い背中にドキドキした…。
さめていたのが嘘みたいに胸が高鳴った…。
『ドライブしよう!
…って、まぁ、自転車だけど………。』
『あはは!勇なのになんかダサッ!!』
『うるせぇ!』
勇はゆっくり走り出した。
夏の強い日差しが照りつける。
だけど、自転車が走り出しす風を感じて、少し汗が引いた…。
『やっぱ、夏って言ったら海でしょ!!』
そう言った勇は海岸通を走り始めた。
……冗談だと思ってた、あの林間学校の出来事が、もしかしたら冗談じゃなかったのかも……
そう思わずにはいられなかった…。
…どうしよう…孝雄…
ずっと心の中で、孝雄に問いかけていた………。