追憶〜逢いたい人へ〜

勇は、江ノ島が見える絶景ポイントに連れていってくれた。


こんなきれいなのに、誰もいない……。



『ここ、いいだろ?』



『ぉおーっ!最っ高!!』


太陽の光でキラキラ輝く広い海に、小さな江ノ島が見えた。


『だろ?誰にも教えてない俺だけの場所!ここなら誰にも見られずにゆっくり話せるだろ?』


『だね…。』



『俺って、常に見られてるだろ?家以外でゆっくり落ち着けるとこっていったらここだけ…。』



『見られてるって…ほんとそうだね!人気者は辛いね!』


『まぁな!』


『あはは!』








勇は、急に黙ったかと思ったら、

『お前、この前のこと本気にしてないだろ?』



勇は、あまり見たことがない真面目な顔をしていた。



さらにドキッとさせられた。



< 72 / 297 >

この作品をシェア

pagetop