追憶〜逢いたい人へ〜
卒業生代表の答辞はやっぱり勇だった。
今日はいつにも増してかっこ良くて、凛としてる…
私はこんな素敵な人に想われていたんだ…
嘘みたいな、夢みたいな素敵な時間を勇に沢山もらっていたんだ……
ちゃんと勇の気持ちに答えなかった私はずるくて酷くて……
ずっと最低なことをしてきたことに改めて気付いた…
ごめん………勇………
壇上で凛として答辞を読んでいる勇に向かって、心の中で何度も、何度も呟いた……
こんな最低な私を好きになってくれた人……
本当は私も大好きだったんだ……
ずるくて……
素直になれなかった…
もう、これで会えないかもしれない…
でも、もう会えなくなるほうが勇は前に進める…
勇にはもっと相応しい人がいるはず…
そう思った…
やっぱり涙が止まらなかった……
“後悔”の涙が………