キスはおとなの現実の【完】
13.変わりはじめる日々
次の日から仕事帰りに商店街をとおるとき、なんとなく三本酒店を気にするようになった。

あのへんてこな立ちのみスペースは今日も繁盛しているだろうかとか、いろんな種類の缶ビールがあったななんて考えながら、ひとりで歩く。

まだ八百円ぶんの借りも残っているし、今度はお客さんがすくないときにでもまたよってみようかな。

そんなふうに考えながら商店街の道路から酒屋わきの私有地をのぞく。
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