キスはおとなの現実の【完】
カズトさんは缶ビールに口をつけると、のどをならしてひとくちのむ。
わたしの顔をじっと見つめた。

「袴田さん、なにかありましたか」

まっすぐ目を見つめられて、そういわれた。
そのときのカズトさんは、いつもと変わらず、とてもやさしい笑顔だった。
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