キスはおとなの現実の【完】
「ぷっ」

「ははっ」

カズトさんが照れ笑いをしながら、じょうだんめかしていった。

「どうでした」

キスのことをいっているのだろうか。

わたしはいろいろな液体まみれでぐちゃぐちゃになった口のなかの味をもう一度たしかめた。

手もとのぬるくなったバドワイザーをひと口ふくみ、すべてをいっしょにのどの奥に流しこむ。
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