キスはおとなの現実の【完】
おいしくない――


現実あじのキスは、のみこむときにも苦くてしょっぱくて、こどものころに夢見たようなフルーティーさのかけらもない。

味わえば味わうほどにぜんぜんおいしくなんてないけど、わたしもカズトさんもそんな現実のなかで生きているのだ。
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