キスはおとなの現実の【完】
「けれど、わたし、貧乏でけちですよ」
またつまらないせりふを吐いてしまう。
カズトさんは笑顔でこたえる。
「知ってます。袴田さんがお金持ちなら毎晩ひとりで、こんな店にこないでしょ」
「けどわたし、仕事が忙しいので、つきあってもデートなんてできませんよ」
「それも知ってます」
カズトさんはまた笑う。
またつまらないせりふを吐いてしまう。
カズトさんは笑顔でこたえる。
「知ってます。袴田さんがお金持ちなら毎晩ひとりで、こんな店にこないでしょ」
「けどわたし、仕事が忙しいので、つきあってもデートなんてできませんよ」
「それも知ってます」
カズトさんはまた笑う。