キスはおとなの現実の【完】
「大丈夫ですよ。おれも仕事はそこそこ忙しいです。なにせ袴田さんが合コンにいっているあいだも、あきびんの回収をしに居酒屋にいかなければなりませんから」

この男は、あいかわらず、くだらない。
ちょっといやみが混じっていて、ぜんぜん笑えないじょうだんだった。

わたしは残りのバドワイザーをのどを鳴らしてひと息にのんだ。

カズトさんがまぬけな顔でわたしを見つめる。
< 212 / 224 >

この作品をシェア

pagetop