キスはおとなの現実の【完】
うしろなんて見なくてよかった。
目のまえには、ちょっとうえの次の一段だけがある。
だからぜんぜん気がつかなかった。
この階段は終わることなくずっと続いているっていうことに。
そして一度とおりすぎてしまった段は、のぼった直後に消えていたということにも。
目のまえには、ちょっとうえの次の一段だけがある。
だからぜんぜん気がつかなかった。
この階段は終わることなくずっと続いているっていうことに。
そして一度とおりすぎてしまった段は、のぼった直後に消えていたということにも。