キスはおとなの現実の【完】
5.合コンは苦手(前編)
次の日。

仕事が終わるとサクラとの待ちあわせ場所にむかった。

まあ、むかうといっても、いつもどおりに会社から電車にのって帰路につけばいいだけなので、その点だけはらくといえばらくである。

ケータイ電話をとりだして、サクラからのメールをひらく。

受信時間は十四時すぎ。
大学生のサクラにとっての朝の時間。
わたしはたしか空腹をさすりながら、ルート営業をしていたころだ。
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