キスはおとなの現実の【完】
となりの席のサクラの自己紹介が終わると、わたしの順番になった。

簡単に名前と年齢、それにいちおう職種をつけたしていう。

「ハカマダシオリ。二十歳。営業職です」

わたしが年齢をいうと、サクラをのぞいた八人が心底意外そうな顔をする。

「へえ」

「年うえだと思ってた」

「シオリちゃん、落ちついてるよね」

「お姉さんて雰囲気だから」

「でも逆にそういうのがそそるかも」

男性陣は口々にそんなせりふを吐いている。
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