キスはおとなの現実の【完】
「ぜんぜん大丈夫ですよ。問題ないです。おれたち今日合コンで知りあったばかりですし、この子なんてほとんど飛びいり参加みたいなものですから」

そういって、わたしの肩をぽんぽんたたく。

なんというか、ひじょうに失礼な紹介のしかただが、あながち間違いでもない。
わたしは苦く笑うしかできなかった。

カズトという業者の人は、紹介されたわたしのことをじっと見る。

ほかにどうすることもできず業者の人を見つめ返すと、わたしよりもずっと困った顔をしていた。
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