キスはおとなの現実の【完】
わたしは歩いて商店街を抜け、ひとり暮らしのアパートに帰った。

その日はぐったり疲れていた。

もう二度と会わない人たちに対してもしっかりと背筋をのばしていなければならない。

そんなふうに決めこんで、自分ルールでふるまってしまうこと以外にできない性格は、きっと一生なおらない。

ぼんやりとそんなことを考えながら、ベッドに倒れて眠りに落ちた。
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