キスはおとなの現実の【完】
「絶対ですよ。たのしみにしています。引きとめてしまって、すみませんでした。せっかくの休日なんですから、のんびりすごしてください」

おつかれさまです――そういって、男の人はふたたび作業にもどっていく。

わたしは軽く頭をさげると、その場を離れた。

とくになにも考えず、コンビニで食料を買ってアパートにもどる。
部屋に帰ると洗濯機の乾燥も終わっていた。

その日はけっきょく一日スウェットの上下を着て、だらだらと部屋ですごした。
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