普通恋愛結婚
「毒舌杏里様がなにくたばっとんねん、」

「なんやと…?」

近くにいた裕が言った。なんか分からへんけど無性に腹がたった。

「お前、あの人と付き合うんけ?」

裕は、うちと同じ一般人やから亮也達みたいな不良とはツルんでいない。

やから、亮也達のことは名前では言わない。

まあ馴れ馴れしく名前も呼べないほど亮也には、この高校でかなりの権力の持ち主や。

「付き合わへんって…亮也かてホンマは女おるねんで?」

まあ、噂でしか聞いてないけど亮也にはたくさんの女友達がおって、まあ想像できないようなことをいろいろやってる、そうや。

キスなんて誰にでもするらしいし…それ以上だってたくさんしてるらしいし…。

まあ、噂やからあんま考えたくないわ。

「普通の恋愛がしたいねん、うちぃ~」

机に寝そべった。

普通に手を繋いで帰る。一緒に遊びにいく。

そんな普通な恋愛がうちはしたいんや。

ていうか、うち恋愛したことないねん。
告白されたことはあるけど、みんな不良軍団たちやったから…断った。

そんなわけで、フリー=年齢が成り立ってしまうわけなんですね。

「そんな恋愛したいんか、お前。」

裕がバカにして笑う。

こいつは、中学んときに彼女が一回だけおった。

まあまあ可愛いコやったな。でも受験シーズンに別れてしまった。

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